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Bumbum Project

NewsLetter
    2000.02.07 13

 

 

 

 

(内容)

第5回メンテツアー放射能調査報告第4回メンテ整備報告マーシャル諸島選挙結果テレビ出演編集後記


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就航2年半、リィ号は今日も人と荷を載せ

 〜3月12日より22日まで第5回メンテ、ボランティア募集中

 97年8月にロンゲラップ島民にリィマンマン号を贈ってからまもなく2年6ヵ月になります。この間、ブンブンプロジェクトでは半年に一度、エンジンと電気系統を主としたメンテ(整備)支援活動を行なってきました。早いもので、この3月で5回目のメンテを迎えることになります。

来る3月12日から22日まで第5回メンテをマーシャル諸島クワジェリン環礁イバイ島で行ないます。昨年8月の船体の大工事以降、現地からパーツの発注や事故によるSOSの知らせはなく、船は現在、無事航海を続けています。

今回は、エンジンと電気系統の整備、船体の掃除、塗装などの通常の作業で比較的短期間で終了する予定です(といっても何が起こるか分からないので油断禁物ですが)。作業が終了次第、メジャト島を訪問し2〜3泊する予定です。

参加者は、掘田俊一(エンジン)、中島博(電気)の両ベテランに、ボランティアとして三橋正幸(会社員)、久野昌子(フリーライター)、上西彬(中3)、本間佳(元会社員)の4人、コーディネータとして神奈川事務局の清水谷子の合計7人が決まっています。

 この他に、作業の手伝いをして下さるボランティアを数人募集しています。左記の要領で2月中旬までに神奈川事務局までお申し込み下さい。

 なお、毎回のお願いで恐縮ですが、メンテ費用等、活動のためのカンパへのご協力もよろしくお願い申し上げます。

第5回メンテスケジュール
日程

3月12 () 成田発20:45→グアム着00:20  到着後グアム空港内で仮眠

13 ()   グアム発08:20→クワジェリン着17:15

14 (火)〜16 (木)  作業/終われば16日メジャト島へ(約7時間)

17 ()19日(日) メジャト滞在/19日にイバイへ

20 () 予備日

21 () クワジェリン発14:25→グアム着19:00 グアムホテル泊まり

22 () グアム発06:30→成田着09:10

●費用

(旅費)往復100,000円+税2,850円 空港施設使用料)2,040円

(宿泊費)5,000円×6泊=30,000円 (食事代)2,000円×8日=16,000円

(メジャト食品代/予定)10,000円 (その他)飲物・みやげ

◎合計160,000円位





ロンゲラップ島の残留放射能調査について                       渡辺幸重



 会報11号で、昨年7月に行ったロンゲラップ環礁の現地調査(クリーンアップ計画の進捗状況)について報告しました。今回はその際に同行した広島大学原爆放射能医学研究所の高田純助教授が行った残留放射能調査(環境および体内)について紹介します。

 この調査は、クリーンアップや帰島に関して続けられているアメリカ政府とロンゲラップ村の交渉および現地の人々の感情に微妙な影響を及ぼすことが予想されたため、調査結果や現地の情勢を見定めるまでは公表を差し控えなければなりませんでした。近いうちに高田助教授の調査結果が公表されると思われ、また、現地の情勢も選挙が終わるなど、このような調査に対しても冷静に受け入れられる状況になってきたので、先日のメンテ報告会でも報告し、会報でもお知らせすることにしました。

ブンブンプロジェクトとしては、ロンゲラップ環礁が安全に住める状態かどうか、に関心を持ち、もし本当に安全で島民が帰島を希望するのであれば、それを支援して行きたいと考えています。安全かどうかについては、予断を持ったり、政治的に判断することはせず、事実を客観的に解明することに協力し、事実を冷静に受け止める姿勢に徹したいと思います。ロンゲラップの人たちが正確な情報を得て帰島問題に対処できることを願っています。

 

環境と体内の残留放射能を測定

 

 今回の調査は、たまたまブンブンプロジェクトの活動を知った高田助教授の申し出によって実現しました。私たちも放射能のことは大きな関心事だったので、急遽、共同調査ということになりました。

7月4日に東京を出発した私たち(渡辺、清水谷子、高田)は会報11号に書いたとおり、ロンゲラップ島に6泊、メジャト島に1泊しました。目的は、チェルノブイリや旧ソ連の核実験場などで残留放射能や人間の体内放射能の調査を続けている高田助教授の手法でロンゲラップ島の残留放射能を測り、同時にクリーンアップ工事に従事する労働者、メジャトの住民の体内放射能を測定することです。

 測定としては、放射性セシウムから出るγ(ガンマ)線を測ることが中心で、そのほか、放射性ストロンチウムから出るβ(ベータ)線、プルトニウムから出るα(アルファ)線についても調べました。また、土についても採集することにしました。

 私たちはリィマンマン号のクルーの協力も得て、朝から夜まで精力的に調査を続けました。1日目は環礁の北東部にある島で砂浜やヤシ林の地表および地中の放射線測定をし、ヤシの実とヤシガニにも測定器を当ててみました。翌日からはロンゲラップ本島内をまわって同様の測定をし、夕食後は労働者の体を測定したり、試料の整理などを行いました。

 私ははじめ、現地の人たちが協力してくれるかどうか心配でした。ところが、食堂で測定を始めると、次から次へと「自分も測ってくれ」と申し出てきました。現場監督のノエルさんもその1人ですが、同時に労働者への影響も心配しており、「飛行場工事の時からいる人を測ってくれ」という求めもありました。東海村の臨界事故で腹部に棒のようなものを当てて測定している場面がありましたが、多分それと同じような方法だと思います。高田助教授がパソコンで数値を直ちに解析して結果を本人に知らせました。これは、まず最初に本人に結果を知らせるべきだという、私たちの方針で行いました。

 結果はほとんど「体内被曝は全く心配ない」というレベルで、一部、よく現地の食物を食べている人で「体内被曝は心配ない」のレベルがありました。放射能が心配でヤシやヤシガニなどを食べないというフィリピン人労働者は心配ないという結果を聞いて、それまで緊張していたのが破顔一笑、晴れ晴れとした顔で何回も握手を求めてきました。

 メジャトでは住民の調査だけを行いましたが、ほとんど一番低いレベルでした。

 

正式な発表を待って議論を

 

 高田助教授によると、環境の残留放射能も人間の被曝量も測定値はかなり低いレベルだということです。ただ、私たちとしては、高田助教授の正式な発表と現地ではできなかった土の解析結果などを待って議論の材料にしたいと思います。また、北の島の数値が本島より高かったこともあり、生活には環礁全体の安全性が関係するのでロンゲラップ本島以外の島の詳しい調査も必要だと考えています。

 私ははじめ、測定値が日本と同じぐらい低いという話を聞いてちょっと妙な気分でした。うまく表現できないのですが、多分「アメリカの核実験によって環境と住民はいまでも壊滅的打撃を受けている」ということを既定の事実として「アメリカおよび文明の横暴を糾弾する」という構図が頭のどこかにあって、その思惑がはずれたからではないでしょうか。それからは自分に「結果はどうであれ、事実を直視し、受け入れながら現実に則して対応すべきなのだ」と言い聞かせながら、調査を続けました。結果についてはいろいろな意見があると思いますので、みんなで議論していきたいと思います。



リィマンマン号」点検・整備作業報告     堀田俊一

                                                          
 昨年8月の第4回メンテナンスの報告を9月の報告会で報告しました。会報12号では舵の修理を中心に報告したので、ここではエンジン(コマツEM440A)関係の報告を掲載します。

◎F・O(燃料)系統

(1)F・O・V(燃料弁)

 燃焼状態によっては交換すべく整備済みの燃料弁を持参したが状態が良好であったので交換の必要なし

(2)エレメント(燃料こし器)は7月に交換したとの事であったので交換せず(しかしメジャトからイバイに航行中燃料こし器「一次こし器」の目詰まりの為エンジンストップした際に交換した、この作業はエベル船長と乗員によって手際よく行われた)

◎ターボチャージャ(過給器)

(1) 整備の時期に来ているので騒音が大きいのはやむを得ない(整備は指定工場)

*回転自体は良好であった

◎L・O(潤滑油)系統

(1)オイル交換(約16g) 新油と交換

(2)エレメント(オイルこし器)交換

(3)マリンギヤーのストレーナ掃除

◎清水系統(清水冷却)

(1)ジンク(防食亜鉛) 整備の際漏れた分を補給

◎海水系統(海水冷却)

(1)インペラー(海水ポンプ)点検 良好スペアー補充

(2)キングストンバルブ(海水吸入弁) 上架後取外し掃除・摺合せ

(3)キングストンバルブ 海水吸入口及びパイプ・ストレーナ掃除

◎各ジンク(防食亜鉛) 腐食度が少ないので手入れ後再使用

◎ベルト 点検・張り調整

◎スタンチューブ(シャフトの船体貫通部) 多少の漏れあり

◎ラダーシャフト(舵軸)

(1)パッキンの入替え(全部抜き取り新替え)  舵軸貫通部が摩耗している(キール部を損傷して航行した為貫通部を大きくし(摩耗している)パツキンの収まりが悪く海水の漏れが多少多い)

◎プロペラ・プロペラシャフト                            (1)プロペラは上架後取外し曲がり直し(一部欠損はあるがほぼ元の状態に近い) 復旧

(2)プロペラシャフトの曲がりが心配されたが曲がり無し

(3)シャフト軸受けは交換の時期に来ている

(4)シャフトのジンク新替え

◎バツテリー 状態は良好。液面調整した

※プロペラ・プロペラシャフト作業は鈴木氏(鈴木造船社長)がすべて施行された。

●処見

今回のメンテでは、鈴木氏・多田氏というプロの参加により充実した作業が行われ、素晴らしい日程であったと思います、船体の修理又プロペラの補修など「さすがプロ」と感心しました。船体の振動が少なくなり、スピードも増しました

機関の整備については船体整備が主体であったので前記程度に留めました。多少の懸案事項もありますが、通常の運転には支障無しと思います、

 年老いたエンジンです。「だましだまし」(言葉は悪いが)使用する事が肝心かと思います。



マーシャル第3代大統領にケサイ・ノート氏


 昨年11月の末に行なわれた総選挙の結果が昨年12月末に判明し、今年1月3日に行なわれた国会の大統領選挙で前国会議長のケサイ・ノート氏が選出された。

 マーシャル国会(ニチジェラ=1院制=定数33)は選挙の結果、野党統一民主党が19議席を獲得して第1党となり、前大統領のイマダ・カブア氏が立候補を辞退したため、統一民主党の推薦するノート氏が自動的に大統領に選出された。

 1月7日に発表された新閣僚名簿では、これまでアマタ・カブア元大統領、イマダ・カブア前大統領ら大首長系によってたらい回しされてきた閣僚は一新され、外相にクワジェリン環礁出身のアルビン・ジャクリック氏、教育相にマジュロ出身の前駐米大使ウィルフレッド・ケンダル氏が起用されるなど若干清新な人事となった。

 しかし、国家財政の破綻や雇用不安の続くマーシャル経済を立て直せるかどうか新大統領に大きな試練が待ち受けている。

ロンゲラップ村長に、ジェームス・マタヨシ氏

 

国会議員選挙と同時に行なわれた各島の首長選挙でロンゲラップ島ではジェームス・マタヨシ氏(31歳)が253票(投票総数350票位?)を獲得し、村長に再選された。

上西君と清水代表、MXテレビに出演

 

 この3月のメンテにボランティアとして2度目の参加をする上西彬君(14歳)と神奈川事務局の清水谷子代表がMXテレビ(東京メトロポリタンテレビ)のトークショウに出演し、マーシャルへの想いやブンブンプロジェクトの活動について語ります。

<番組名>『レインボーカフェ』

<放送日>2月9日(水) <放送時間> @9時〜9時30分 A12時〜12時30分(再) B23時30分〜24時(再)

 

  



  編 集 後 記 

 

●昨年の8月のメンテにボランティアとして参加した原田知美さん(東京国際大)がメンテでの体験をベースに卒論『太平洋核実験の影響と今後の展望』をまとめました。卒論に同封された手紙には、「文献に頼った部分が多いですが、自分なりに頑張って書いたつもりです。卒論終了と同時にマーシャルとの関係を終わらせるのではなく、今後もブンブンプロジェクトに協力していきたいと考えています」とあります。マーシャルで出会った島民の切実な、そして人間的な声は若者たちの心が一番強く受けとめているように思えます。

●今度2回目の参加になる上西彬君はおこづかいをせっせと貯めてのマーシャル行き。年賀状に「ブンブンの未来の事は自分にまかせてください」と書いてきました。

●原田さんは間もなく就職、上西君も高校へ。ブンブンプロジェクトに参加する若者たちはそれぞれ生きる場所は異なっても、マーシャルでの経験を原点にして頑張って欲しいと思います。(島田)

●今回明らかにした残留放射能調査ですが、私たちが日本で考える以上にマーシャル諸島ではナーバスな問題です。そこにはアメリカのデータは信用できない、という不信感もあるし、かつて日本の団体が現地を無視して発表した調査で迷惑を受けたという感情もあるようです。アメリカと交渉に不要な混乱を招くという危惧もあるのでしょう。それぞれの立場でのいろいろな利害関係もあるでしょう。

●でもメジャトでは「安全なら豊かな故郷に帰りたい」という気持ちをひしひしと感じました。そして誰もが「本当のことが知りたい」と願っていると思います。安全な島で健康な生活を送るにはどうしたらいいか、私たち自身の現在の問題でもあります。(渡辺)

 

 

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